地震データの分析
これまで何度か地震データを扱ってましたが、前回の記事から数ヶ月が経ったので、改めてデータを取得し分析を行いました。この分析結果はiAnalysisブログの方でも紹介しておりますが、広く結果を知って頂くためにこちらの方でも記事にさせて頂きます。
まずは年次ごとの地震回数をまとめます。
年 | 回数 |
---|---|
2008年(8/23~) | 639 |
2009年 | 1,400 |
2010年 | 1,265 |
2011年(~8/5) | 4,088 |
今年はまだ8月頭なのに、もう4,000回以上起こっています(例年は年間1,200回~1,400回程度)。如何に例年に比べて地震が多いか分かります。次にマグニチュード別の地震回数を、地域別に時系列でグラフにします。
まずは東北地方です。グラフは横軸が日ごとの時系列、縦軸が地震が起こった回数、色がマグニチュードを表しています。色は茶色が濃いほど小さい地震、緑が濃いほど大きい地震を表しています。横軸の1-11や3-11などは「月-年」という表現をしているので、1月11日などを示しているわけではありませんのでご注意下さい。先ほどの結果に説明を加えた図を再掲します。
時系列で特徴を追うと次のようなことが分かります。
- ~3/8:あまり地震が見られない
- 3/9、3/10:大きな地震が観測される(2日間でM7以上が1回、M6以上が5回)
- 3/11:東日本大震災が起こる
- 3/12~:地震の回数は3/12をピークにして徐々に減っていく
- 4/11~:4/11にM7の地震が起こる
- 4月末~6月頭:小規模~中規模の地震が多く観測される(1日20回前後)
- 6月~8月頭:日によってばらつきはあるものの、1日10回~20回の地震が観測されている
東日本大震災が起こった後一時は地震が落ち着いたように見えましたが、4/11にM7の地震が起こり4月末からまた地震が多く観測されています。6月以降の地震回数は少し減っているようですが、それでも平常通りには戻ってはいないようです。
次は関東地方のグラフを確認します。関東地方(主に茨城県沖)の地震回数も、東北地方の結果と似たようなトレンドを示しています。6月以降も、1日5回~10回の地震が観測されているようです。
- 全国
最後に全国の地震回数の推移をチェックします。これらの地方は天気.jpの地名をもとにして加工しております。関東地方や東北地方はこれまで確認したようになっており、他には中部地方(長野、愛知、静岡、岐阜)の地震頻度が増えております。
このようにして見てみると、地震の頻度はあまり減ってないように感じますね、、私は東京に居ますが、体感的には「地震はもう収束したかな?」と思っていました。しかし実際データをみてみると、まだ収束はしてないように見えます。まだまだ油断はできないのかもしれません。
※データの取得元は日本気象学会の天気.jpです。マグニチュードやデータに関して疑問がある場合はそちらへお問い合わせお願い致します。