線形混合効果モデル
混合効果モデル(変量効果モデルとも言う)は、回帰モデルの回帰係数をあるグループ毎に推定するものです。
全てのグループに共通して推定されるパラメータを固定効果、グループ毎に推定されるパラメータを変量効果といいます。
通常の線形回帰で、グループ×説明変数の交互作用を指定することとほとんど同じなのですが、変量効果モデルはグループごとの推定値はN(0,1)の正規分布に従うと仮定しています。
つまりグループ毎の推定値は誤差的にばらつくという仮定をおいているので、哲学的に少し違うということになります。
変量効果モデルと交互作用モデルは出てくる結果はほとんど同じなのですが、主眼を置いているパラメータが変量効果モデルでは全体のパラメータであるのに対して、交互作用モデルでは個別のパラメータであるという違いがあります。
数式で書くとこんな感じです。
・交互作用モデル:結果変数=説明変数 + 説明変数×グループ + 誤差
・変量効果モデル:結果変数=説明変数 + グループ毎の変量効果 + 誤差(変量効果~N(0,1))
Rのパッケージはnlmeで、これには非線形のモデルも入っています。
サンプルデータはOrthodontという27人の8~13才の成長曲線のデータです。
プロットするとこんな曲線になります。
このデータで年齢の効果を混合モデルですいていするには次のようなプログラムを実行します。
library(nlme) formula(Orthodont) plot(Orthodont) fm1 <- lme(distance ~ age, data = Orthodont) #subject毎にageと切片の推定値を算出 fm1$coefficients #固定効果、変量効果の表示 summary(fm1) fm2 <- lm(distance ~ age + age* Subject, data = Orthodont) #固定効果で交互作用を指定したモデル fm2
今日は時間が無いのでここまでです。
続きはまたいつか。。。